平成28年度ワイン・フロンティアリーダー養成プログラムアデレード研修報告

2017年03月30日

平成28年度ワイン・フロンティアリーダー養成プログラムアデレード研修報告

旅行期間 2017年2月26日(日)~3月5日(日)

研修機関:Wine Australia

             University of Adelaide

             Australia Wine Research Institute (AWRI)

             Winery 14社

 

ワイン・フロンティアリーダー養成プログラムの授業の一環でアデレード研修に行ってきました。この研修はワイン産業における国際競争力強化カリキュラムの一環としてオーストラリア政府組織や大学、研究所の視察や研究者との意見交換を行うことで、オーストラリアワインの最近のマーケット情報やワイン法、最新の研究内容について学習することや、南オーストラリアの最新のワイン産業の実態を把握し、国際化を目指す日本のワイナリーに応用可能な技術の習得に努めることを目的にワイナリー訪問を行いました。雲一つない青い空と輝く太陽がまぶしいアデレードで私たちはたくさんのことを学んで帰ってきましたので紹介します。

 

2月27日午後、アデレードについた私たちは早速Wine Australiaへ向かいました(写真1)

写真1

(写真1 ワインオーストラリア)

 

ワインオーストラリアはオーストラリア連邦政府により1981年に設立されたオーストラリアワインの戦略的マーケティングや法令を管轄している行政機関です。今回の訪問では、オーストラリアワインの法令について、特にワインラベルに記載する内容について、その細部を説明してくださいました。また研究費用がどのように集められどのように国中の研究機関に分配されるのかについて詳しく説明くださいました。またオーストラリアワインの最新の研究についても紹介していただきました。その後のディスカッションタイムでは活発な質問がたくさん出て、有意義な情報交換ができたように思います。

 

2月28日(火) 私たちはUniversity of AdelaideとAustralia Wine Research Instituteを訪問しました。アデレード大学 は、1874年に創設された南オーストラリア州アデレードの大学で、歴史が古く、特にヘルスサイエンスやエンジニアリング、サイエンスの分野での国際的評価が高いことで有名な大学です。私たちは大学の中にあるワイナリーを訪問しました(写真2~3)。

写真2

(写真2 アドレード大学のワイナリー)

写真3

(写真3 ワイナリーの内部)

ワイナリーは学生が使うだけではもったいないほど大きくきれいな施設です。

 

今回の訪問では、微生物学の研究室を訪問しました(写真4~6)。

写真4

(写真4 微生物学の研究室にて)

 写真5

 (写真5 実験装置がたくさん並んでいました)

写真6

(写真6 とても広い実験室)

 2016年12月から2月にかけて雨が多かったため、ブドウの生育が1か月遅れているということで、私たちが訪問した時はちょうど2017年のVintageが始まったばかりでした。偶然にもその最初の仕込みとなるワイン醸造が目の前で始まり、学生4人一組で行う仕込みを見学出来ました(写真7)。

写真7

(写真7 学生によるワインの仕込み風景)

 生徒が仕込んだワインのうち高評価であったワインはアデレード大学ワインとして学内で購入することができるそうです(写真8)。

試飲させていただきましたが学生の作品とは思えないような濃厚で芳醇な香りのワインでした。

写真8

(写真8 生徒の醸した大学ワイン、校内でのみ購入できます)

大きな圃場ではたくさんのブドウの説明やブドウの品質を向上させるための実験の説明を聞きました。また、たわわに実るブドウを食べることができました。味の濃いおいしいぶどうができていることに驚きました(写真9~10)。

写真9

(写真9 大学の圃場 鳥よけのネットがしてあります)

 写真10

 (写真10 たくさんのブドウがなっていました)

午後はオーストラリアワイン研究所(AWRI)を見学しました。こちらには早坂先生とおっしゃる日本人の研究者が勤務されており、同僚のたくさんの研究者をご紹介くださり、貴重な研究の話を聞くことができました(写真11)。

写真11

(写真11 最新の研究について説明してくださいました)

 AWRIは、ワインオーストラリアなどからの助成金を基にブドウやワインについての研究を行ったり、輸出用のワインの品質検査等を行う機関で広大な施設の中で研究ができることがうらやましいなと感じました。

 

3日目から帰る日までは毎日ワイナリーを見学しました。今年度はアデレードヒルズ・マクラーレンベイル・バロッサバレーの3地域あわせて15の大小のワイナリーを見学させていただきました(写真12~19)。

写真12

(写真12 Chateau Yaldara

中世のお屋敷を思わせる素敵なワイナリー フォーティファイドワインが有名です)

 ほとんどのワイナリーで栽培家や醸造家による説明を直接聞くことができ、最新の栽培方法や醸造方法などの情報収集ができました。またたくさんのオーストラリアワインを試飲することができました。以下は今年訪問したワイナリーです。

 写真13

(写真13 Jacob’s Creekのテイスティングルームで)

Ochota Barrels、 Penholds Magrill Estate、Yalumba Winery 、Torbreck、Jacob’s Creek、 Chateau Yaldara、Shaw and Smith Winery、 Henschke Wines、Gibson Wines、Seppeltsfield、Noon Winery、 Shottesbrooke Winery、d’Arenberg、 Kay Brothers、Coriole Winery

それぞれ個性的で素晴らしいワイナリーでした。

写真14

(写真14 Torbreckの栽培長と)

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 (写真15 Yalumba Wineryは樽工場も持っています)

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 (写真16 Kay Brothers にて)

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(写真17 Shottesbrooke Winery の圃場にて)

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(写真18 今年初収穫のピノノアール)

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(写真19 Shaw and Smith Winery とても広大で美しいワイナリーです)

 写真20

(写真20 Yalumba Winery )

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(写真21 Noon Wineryでは樽で熟成中のワインを試飲しました)

 

今回もWine Australiaの多大なご協力により、収穫の忙しい時期であるにもかかわらず、ワイナリー内の見学や試飲、関係者との交流などの機会を得ることができました。また、各関係機関の方との意見交換では、最新の情報の収集と踏み込んだ議論ができました。このことは、国際化に向けた本大学のカリキュラムの趣旨に沿った非常に良い学習になったと思います。2016年から2017年にかけての夏は降雨があり、通常より4週間収穫が遅れていると説明されましたが、その分、圃場にブドウがなっている様子や仕込み準備でタンクを洗っているワイナリーの様子や仕込み始めたばかりの醪の状態を見ることができ、とても良い研修になりました。

写真22

(写真22 今回の参加メンバーShaw and Smith wineryにて)

 写真23

(写真23 Noon Winery の醸造家ご夫婦と今回の参加メンバー))